「味覚障害の原因」

味覚障害の原因は、不明な点も多いのですが、
次のことが知られています。


(1)全身疾患の影響による味覚障害
(2)ガンや放射線治療にともなう味覚障害
(3)口腔・のどの病気による味覚障害
(4)味を伝える神経の障害による味覚障害
(5)薬剤による味覚障害

>> 味覚障害の原因

「味覚障害は亜鉛不足から来ている」

精製食品の多い食生活を続けていると味覚障害に
なりやすい。

日本人に多い味覚障害は亜鉛不足から来ているもの
が多いと言う。亜鉛は体重70kgの人で約2gある。

金属の塊としてあるのではなく、酵素などの活性中心
に存在している。
細胞分裂する時に必要な転写活性タンパク質にも
含まれる。

口の中で味を感じる味蕾細胞は約1月で
生まれ変わるが、亜鉛がないと新しい細胞ができず、
古い細胞は死滅するため、正常な働きをしなくなり、
味を感じることが出来なくなる。

亜鉛不足は、ガンや糖尿病に罹り易くなったり、
男性では生殖機能低下、女性では生理不順・妊娠
合併症を引き起こすことがある。
子供では背が伸びないなどの生長阻害がある。

食品に含まれる亜鉛の量は、牡蠣5個(70g)9.2mg、
豚レバー(60g)4.1mg、牛もも肉(70g)3.3mg、
ゆで大豆(60g)1.2mg、米飯(100g)0.6mg
などで、肉類に多い。
動物の細胞増殖に必須だからか。

>> 味覚障害は亜鉛不足から来ている

「味覚障害は服用中の薬剤が原因」

味が分からない味覚障害に悩む人がいる。
原因はいろいろあるが、最も多いのは薬によるものだ。

味覚障害の原因となる薬剤は、分かっているだけ
でも150種類ほどあり降圧剤や利尿薬が多い。

「亜鉛が不足すると、味蕾の味細胞に異常が生じる
ことが分かっており、降圧剤や利尿剤は、体内で
亜鉛と結合して排出されることから、味覚障害を
起こすと考えられています」

亜鉛の排出は、抗うつ剤や抗不安薬、抗生物質、
抗がん剤などでも起きるという。
 
「味覚障害は、どの薬で起きても不思議ではない
のですが、薬剤以外にも、亜鉛そのものの不足、
亜鉛の代謝と関係する腎臓(じんぞう)や肝臓の
病気、糖尿病、さらに口内炎などの口腔
(こうくう)内の病気でも起こります。

味覚の異常を感じたときは、最寄りの耳鼻咽喉科
で原因を調べてもらうことが大事です」

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